腫腫疾患

腫瘍疾患について

当院の腫瘍科では腫瘍内科・腫瘍外科を行っています。
腫瘍には大きく分けて良性腫瘍と悪性腫瘍があり、転移をしない腫瘍を良性、転移をする腫瘍を悪性と分かれます。腫瘍内科として個別化医療を行い、腫瘍外科として各種腫瘍摘出手術を行っています。

良性腫瘍にはこのような腫瘍があります

  1. 脂肪腫
    やわらかい触感が特徴で、ほとんどが治療の必要はありません。
  2. 皮脂腺腫
    高齢になるにつれ発生することが多くみられます。出血や膿を伴うことがあるため、化膿する場合は切除が必要になります。
  3. 犬皮膚組織球腫
    比較的若いときに発生します。ドーム型の円形のしこりが数ヶ月で退縮するため、通常は無治療のことが多いです。
  4. マイボーム腺腫
    まぶたに発生し、視界や外貌上の問題から、切除することが多いです。

悪性腫瘍にはこのような腫瘍があります

  1. 肥満細胞腫
    しこりの周りが赤く見えることがあります。多くは簡単な針生検で診断が可能です。皮膚の他、脾臓や肝臓にも発生します。
  2. 扁平上皮癌
    潰瘍をつくることが多く、皮膚の他、爪にも発生します。猫は特に、白猫の顔への発生が多いです。
  3. メラノーマ(悪性黒色腫)
    黒色の色素であるメラニン顆粒を含むため、黒く見えるのが特徴です。皮膚の他に口の中や爪に発生することもあります。

良性腫瘍と悪性腫瘍の診断をするには

腫瘍(しこり・できもの)の細胞診検査を行います。しこり・できものが炎症病変(感染があるのかないのか)、腫瘍病変(良性腫瘍か悪性腫瘍)なのか判断し、次に必要な検査、手術の必要性の有無、手術方法など、今後の治療方針を決定します。細胞診検査で判断がつかない場合は、組織生検を行います。確定診断するために、病理組織検査(外注)をします。

腫瘍には大きく分けて体の表面や口の中など触れる
腫瘍と体内の中にあり表面ではわからない腫瘍とがあります。

見える腫瘍

腫瘍(しこり・できもの))を見つけた場合は、大きさにかかわらず様子を見ずに、早めにご相談ください。腫瘍の対処で大切なのは、早期発見と早期治療です。全身の皮膚・背中や顔などはわかりやすいですが、足先や首より下の胸や脇・肛門周囲・乳腺周囲やリンパ節にしこりがないかなど日頃から気にして触ることにより早期発見につながります。

見えない腫瘍

動物は体調の変化を話すことができないため、飼い主さまの日常生活のなかでの気づきが大切です。食欲や日頃の動きの違い、毛の状態や食べても痩せてきたり、お腹だけ太ってみえたりと見た目の違いの変化などありましたら早めにご相談ください。
また、見えない腫瘍は様子が変わらずに元気な状態であることもあるため、定期的な血液検査や画像診断を受けることにより早期発見と早期治療につながりますので少しでも疑問に感じたこと、不安に思うことなど遠慮なくお聞きください。

悪性腫瘍(がん)診療方針

悪性腫瘍と診断された飼い主さまにとって、これからの治療や日常生活の不安を抱えてしまいます。病気の症状を理解することも難しく、今後の治療内容の選択の判断をしなければならない飼い主さまにとっては、更に難しいことと思います。
不安を少しでも取り除けるように、どのような治療方法があるのか、治療内容に伴う効果やリスクなどを含め今後の治療計画や日々をどのように過ごしていくのかを一緒に考えながら、最善の治療を見つけQOLの維持を飼い主さまと考えながら診療し、不安や負担を少しでも軽減できるようサポートしております。

※一度の説明ではご理解頂ける範囲は僅かであると思います。特に治療内容、それに伴う効果、リスクなど、質問内容は多岐に渡りますので、疑問に思う事などご質問ください。

悪性腫瘍(がん)治療方針

がんの治療は動物の身体の状態を十分に把握し、がんの進行状況などを考えながら治療方針を提案しています。治療法も多種多様にあります。飼い主さまの生活環境や考え方などもそれぞれです。動物の生活の維持と飼い主さまの不安による精神的な維持とを考えながら、お互いにとって最善の治療を飼い主さまと話し合いを行っています。また、抗がん剤や他の治療を望まない場合は、食事療法や栄養療法、サプリメント療法など提案しています。

腫瘍疾患の外科手術

腫瘍の治療において、外科手術は必用不可欠になります。腫瘍病変を即座に取り除くことができる治療は、外科療法のみとなります。腫瘍摘出術を行い、切除した腫瘍は必ず悪性であるか良性であるかを確定診断するために、病理組織検査(外注)をします。この診断結果によりその後の治療方針を決めていきます。

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